・12月6日(木) 翌日の12時50分
・雪移動後雨のような雪
・盛岡市 盛岡駅目の前 「カプセルイン盛岡」ロビー

<日記>

7時過ぎ、専務さんに迎えに来てもらい「刈穂酒造」へ。「秋田清酒」からはちょっと離れている。各酒蔵で造ったお酒は、タンクローリーで「秋田清酒」まで運んで瓶詰めするらしい。車内からは雪景色。

「刈穂酒造」は「出羽鶴酒造」の兄弟会社として設立。仙台国税局長賞を7年連続で受賞するなど、数々の賞をとってきた蔵。平成12年度にも全国新酒鑑評会金賞を受賞。

白衣に着替えて中へ。杜氏さんや皆さんにご挨拶。最初は麹室へ。ちょうど、昨日から造っておいた麹米の返し作業。お米を"みの"ですくって別の台へ移動。機械に通して固まりを細かくする。厚着をしていたが、室内は蒸し暑く、何往復もするので非常に暑かった。脱ぐ。移動後、平たく延ばして再び保温用の布をかける。どの蔵でも当たり前だが、麹の温度管理は徹底。

奥の方ではお米を蒸している最中。その間、蔵人さんに蔵内を案内してもらった。「刈穂酒造」は、通常の麹部屋の他に、大吟醸専用の部屋。新しい建物。麹を育てるのも小さな枠を使うようだ。

"山廃酒母室"と書かれた部屋を発見。"山廃仕込"とは、仕込んだ蒸米を潰さずにゆっくり低温長期にわたって発酵させること。刈穂の"山廃仕込"には、昭和初期から大戦中まで用いられていた昔ながらの手法に独自の手法が取り入れられていて、その醗酵期間は酒母・もろみを通じて二ヶ月にも渡る。淡麗繊細で山廃仕込み独特の味とコクが調和しているお酒が生み出される。

蔵には当然だがタンクがいっぱい。蔵人さんが一生懸命かき混ぜていた。奥に行くと、"しぼり"の工程。刈穂の蔵には、"槽"<ふね>(酒をしぼるための機具)が6槽ある。"槽"を用いた"しぼり"は人手と手間がかかるため、現在、"槽"を使ってお酒をしぼる蔵はあまりなく、6槽もあるのは珍しいらしい。もろみ(しぼる前の酒)を酒袋に入れ、それを一つ一つ槽底に入れていた。確かに、大変そうな作業だ。でも、刈穂は今だこの手法を用い、こだわりの酒造りを続けている。床下のタンクには、しぼられたままの原酒が入っており、僕も一口頂いた。すごく香りがいいお酒だ。

お米が蒸しあがった。みんな配置につく。樽からお米を機械でほぐしながら流す。下で"むしろ"で受け取り、それを麹室へ。新しい麹を作る。さっきまで別の麹があった台に運んで広げる。蒸し器の上の方のお米ほど状態が良いため、一番大事な麹に使う。下の方のお米は仕込米に。麹米と同じようにしてタンクに運び、中へ。蔵人さんがかき混ぜる。

麹室に戻ると、麹菌を撒いている最中。麹菌が付着している米粒入りの缶を揺らして、お米の上に振りかける。それが終わると、朝に移した麹をかき混ぜ、温度調節。しばらくして、今度は新しい麹米を集めて布団をかぶせて保温。酒造りが始まると、蔵は本当に忙しい。

「刈穂酒造」は杜氏さんも、ほとんどの蔵人さんも酒造り時期だけ蔵に入る。それ以外の時期はほとんど農家。元々、日本酒は農村の富豪たちがしていたもので、農業の閑期に行われていたもの。例えば杜氏さんは夏はぶどう園をしているらしい。

しぼり場に行ってみると、ちょうど"槽"を動かすところだった。さっき、"もろみ"入りの酒袋を槽底に詰めていたが、上から重しを降ろして圧力をかける。最初はまくら木の重みだけ。次は重しの重みだけ。最後に機械で圧力をかけ、だんだんとお酒をしぼる。重しを降ろすところを見た。

そこからお昼前まで"酒粕"の袋詰め。しぼり終えた粕は、塩などで味付けをして保存。漬物などに使う。計量して真空パック。僕は製品を箱に詰めるなどの作業。すごく寒かったが、震えているのは僕だけだった。これで仕事終了。

皆さん、近くに住んでいるのでお昼は家に帰って。事務の小林さんがお弁当をとってくれて、僕に食べさせてくれた。持ち帰り用のお弁当も。小林さんは「秋田清酒」で昨日、名刺を頂いた小林課長の奥さん。

専務さんが1時頃、やって来てくれてお給料をくれた!専務さんはお忙しく、すぐに帰ってしまった。ビジネスホテルに2泊もさせてもらったりして、ありがとうございました!

次に向かうは岩手。とりあえず盛岡まで行くのだが、時刻表を見て目を疑った。大曲〜盛岡までの田沢湖線、新幹線以外の普通列車はなんと1日2本しか走っていない!それも一本は早朝!新幹線で行っても大した差額ではないので良かったが、2時半過ぎに数少ない普通列車が走っていたので、それに乗ることに。

皆さんや杜氏さんと写真を撮った後、小林さんが駅まで届けてくれた。途中、ラーメン屋によってご馳走に。更に、なんと、餞別まで頂いてしまった!息子さんが僕と同い年で仙台に行ってしまっていて、そんなことを話したりした。色々ご親切、ありがとうございました!

大曲駅から普通列車に。途中駅でよく長停車しながら、ゆっくりと盛岡へ。途中、高校生が大勢乗り込んできたが、普段こんなダイヤで大丈夫なのか疑問だ。

5時前、盛岡駅到着。盛岡にも雪が積もっていた。しかも、ちょっと凍っていて滑って危険。最近、北日本では12月では珍しい大雪が降っているらしい。次に岩手で向かうのは、スキー場の「安比高原リゾート」なのでちょっと嬉しいが、旅全体を考えるとブルーだ。春先、宮崎県でも雪に降られるし、天は僕の味方ではないらしい。


・今日の出費
電車代(大曲〜盛岡)=1450円
夕食代(カレー)=787円
カプセルホテル代=2800円
計 5037円
・今日の収入
お給料!=6000円
小林さんから御餞別!=3000円
残金 21396円
・今日の収穫
お弁当たくさん
ラーメン=小林さんから

・出会った人
(再び)伊藤洋平、「秋田清酒」専務
斎藤泰幸、「刈穂酒造」杜氏
(昨日会った)小林課長の奥さん、「刈穂酒造」事務
「刈穂酒造」のみなさん

・今日の出来事
・駅の待合室のコンセント(ばれないように気を付けながら)
・今日の金ちゃん
前は邪魔だ邪魔だと思っていたが、最近、持っていることが普通に感じてきた。


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Pc060120 「刈穂酒造」の蔵前で記念撮影。

Pc060125 斎藤杜氏。「刈穂酒造」のお酒の味は、彼によって決まります!

http://www.igeta.jp/

秋田県仙北郡神岡町神宮寺字神宮寺275
tel. 0187-72-2311

7年連続仙台国税局長賞を受賞するなど、輝かしい歴史をもつ酒蔵。「刈穂酒造」の"山廃仕込み"は大戦中まで用いられてきた伝統の手法に独自の手法を取り入れたもの。厳寒期の長期低温発酵で、その醗酵期間は"酒母""もろみ"を通じて二ヶ月にもわたる。淡麗繊細ながら山廃仕込み独特の味とコクが調和。また、使用の仕込み水は、奥羽山系の雪解け水が地下に浸透し砂礫層に洗われて汲み上げられるもの。"山廃仕込み"に適した成分が多い。蔵で酵母を自家培養し、刈穂独自の変わらない風味を醸しだしている。
また、お酒をしぼるのは今では珍しい"槽"を使用。現使用のものを6槽も見られるのは珍しい。こだわりの酒蔵です。

Pc060050 麹を移してかき混ぜてます。この後、広げて再び保温。

Pc060064 タンクをまぜまぜ。こうした光景も何度か見てきた。

Pc060068 "槽"に"もろみ"を入れ、槽底に積み上げる。手間のかかる作業。

Pc060069 床下のタンクにしぼられたお酒。僕も一口味見。香りがいい!

Pc060076 蒸しあがったお米をスコップで移し替えてる蔵人さん。

Pc060084 機械でほぐされたお米を"むしろ"で包んで%%%

Pc060088 麹室に運ぶ。台の上に広げて、新しい麹を作る。

Pc060090 タンクの中にも蒸米を仕込む。何段階かに分けて。

Pc060092 麹菌を新しいお米に振り掛ける。

Pc060094 麹菌とはこんなものです。ちょっとフラッシュで色が違う。

Pc060096 麹菌が全体に均等になるようにお米をかき混ぜる。

Pc060099 お酒は頻繁に成分検査をしています!

Pc060104 布団を被せて保温。麹を育てる。

Pc060105 これが"槽<ふね>"。上から圧力をかけてお酒をしぼり出します。

Pc060110 酒粕。いい味が出てました。お漬物に使えます。

Pc060115 その酒粕を真空パックにしている僕。

Pc060119 伊藤専務からお給料が手渡された!ありがとうございました!

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