・11月5日(月) 23時15分
・くもり
・横浜市 西区 大学時代の友人 桜井君宅

<日記>

朝、ふと目を覚ますと、北島が憮然とした顔でパソコンを見つめていた。「こんな朝っぱらから何をしているんだ」と思ったら、実は僕のいびきで一睡もできなかったらしい。いつも朝起きると機嫌が悪い彼だが、本当に怒っているようなのでとりあえず謝っておいた。でも、そんなの、俺知らねーよ。寝てたんだもん。でもおっかしいな、俺、いびきかかない人だったのに。旅疲れの影響は睡眠状態にも及んできたみたいだ。

明日から「埼玉スタジアム2002」でのバイトだが、「都合が悪い」と言われ、今夜は北島宅に泊まれない。本当かどうかは不明。それよりも、死んでしまったらしい金二の様子が心配だったので、一旦、横浜の桜井宅へ。

金二は水槽のまま、ベランダへと放置されていた。信じたくない光景だが、やっぱり死んでいる%%%。既に水は濁っていて、遺体状態も良く分からない。あぁ!一回も旅に出ていないのに、こんな短い魚生で果ててしまうとは!あの時、金魚屋のおっちゃんの網にかかってしまったばかりに%%%。エレガントなのは姿だけではなかったのね。

でも、思ったより臭いしてないじゃん、とちょっと鼻を近づけたところ、一年ぶりに掃除したどぶ川のような匂いにのけぞる。もう、発酵が始まっている!これは、緊急に葬儀してやらないと、金二が可哀相なだけでなく、近隣住民から苦情が来てしまう。

金一同様、火葬してやろうかと思ったが、横浜で育ち横浜で朽ち果てた金二は、やっぱり横浜の川に戻してやろう、ということで、すぐ隣の川に流してあげることにした。別に、面倒くさかった訳ではありません。

川のほとりで金一の遺体に手を合わせ、「ごめんなさい」と謝る。川には結構大きな魚が泳いでいる。彼らの餌となって、食物連鎖の輪の中に戻ってくれ!と願いながら 、金二を川に落した。すぐに魚が何匹か寄ってきた。が、予想に反して、彼らは金二を無視して通過してしまった。やっぱり、臭すぎたか。薄汚れた川に、金二の真っ白な姿が悲しく輝いていた。本当にごめんなさい。安らかに眠れ、金二よ。

金一の跡を継いで頑張ってくれるかと思った金二だが、横浜を離れること無くこの世を去ってしまった。三匹目は買った方がいいのだろうか?

とりあえず、明日から「埼玉スタジアム2002」でバイト。あぁ、楽しみだ。


・今日の出費
電車代(柏〜横浜)=1050円
食料(コンビニ)=1035円
計 2085円
・今日の収入
なし
残金 32890円
・今日の収穫
特になし

・出会った人
(再び)桜井公俊
・今日の金ちゃん
金二の死亡をこの目で確認!ほとんど接することも無く、金二は永遠の旅へと出発していった、悪臭とともに。


Pb500024 さようなら、金二。安らかに眠れ。
Pb500027 この後、金二は川へと落ち、魚に無視され、川をゆっくりと流れていった。
Pb500001 帰ってみると、金二が入った水槽は淀みきっていた。

Pb500003 中には、状態も分からない、金二の亡骸。

Pb500005 旅に一回も連れていってあげれなくてごめんなさい。成仏してくれい。

Pb500013 あぁぁ、俺をそんな目で見つめないでくれ、金二よ。

Pb500019 この川が金二のお墓となる。

Pb500015 川には大きな魚がうようよ。


戻る